設計事例

しょうじゅの里茂原地域密着型特別養護老人ホーム、小規模多機能居宅介護事業所

伝統美と輝きのある和モダン

本事業は「地域密着型特別養護老人ホーム」と「看護小規模多機能型居宅介護」の併設にて計画し、既存ケアハウスに1階部分を渡り廊下で接続する形状で配置しました。
計画敷地は南側と西側道路に接道し、既存ケアハウス同様に南側道路から玄関へアプローチします。既存棟含め、各施設の館銘板を新たに設置して利用者が分かり易いように配慮しました。
外装は既存ケアハウスの外観と調和する配色とし、内装は和モダンを意識したデザインとしました。
1階には事務室等の職員諸室及び看護小規模多機能型居宅介護の宿泊室(個室)、食堂、浴室等を設け、上下の動線は、EV、屋内階段を利用します。
2階には地域密着型特別養護老人ホームの2ユニットを配置、各ユニットには個室を9室又は10室、共同生活室、台所、浴室を設けています。
3階には地域密着型特別養護老人ホームの1ユニットを配置、個室を10室、共同生活室、台所、浴室を設けています。
施工データ
建 築 主
社会福祉法人兼愛会
所 在 地
千葉県茂原市
工 事 種 別
増築
敷 地 面 積
2,999.83㎡
延 床 面 積
1,707.26㎡
構 造 規 模
薄型軽量鉄骨造、地上3階
定   員
地密着型特別養護老人ホーム 29名、看護小規模多機能型居宅介護(登録29名、宿泊9床)
竣   工
2021.9
施   工
建築/古谷建設 電気/高率電設 機械/庄司工業

着工前から打合せを重ねたデザインの円滑化

計画案の段階
から行った提案

外観のスケッチで配色を検討し約20パターンを提案をしました。既存棟に並んで馴染むもの、横のラインが強調されシャープなものが相応しいと関係者で共有し、着工後のスムーズな塗装色の選定に至りました。

各所の内装スケッチを作成しイメージを共有したことで、色合い、建具や家具のデザイン、照明関係、装飾物を早い段階から設計に組み込むことができました。
着工後も施主、設計、施工の3者がイメージを共有できたため、現場をスムーズに進めることができました。

植栽や和風庭園に関してもスケッチによる提案を行い、見え方や照明計画、添景物の打ち合わせを行いました。

輝きのエントランス

エントランスはホワイトの明るい空間とし、床は石目調のタイル、天井の間接照明、柱を光る壁とし、壁一面のパールエアレーションで輝きのある高級感を表現しています。全体的にもホワイトの空間となっており、赤い家具や飾った絵がアクセントになる空間となっています。
建物前を通学する子供たちが気になって集まる姿が時々あり、住宅地の中でひと際目立つシンボルとなっています。

和の伝統美

ベースは白の明るい空間としながらも、和の伝統文様や格子を各所に組み込むことで和モダンを表現しています。
特に1階EVホールは赤とゴールドの市松模様のアクセントクロスを採用し、華やかな和の雰囲気に映える空間となっています。

4ヶ所あるユニット玄関は各々異なる木格子及び庇の装飾と伝統文様の床を採用しています。和のコンテンツとしては、障子格子の光る壁、伝統柄のアクセントクロス、伝統文様のモザイクタイルや室名札、光庭、和風庭園、廊下照明などがあり、全体のデザインを整えています。

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